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 老いることを許されなかったマイケル・ジャクソン
マイケルジャクソン

 ご存知の通り、先週マイケル・ジャクソンが死にました。私は特別彼のファンではありませんでしたが、初めて買った洋楽のCDは彼の『BAD』です。中2の夏の終わりに買って、部屋でよく聞いたのを覚えています。久しぶりにYouTubeで彼の映像を見ましたが、ダンスが卒倒するほどかっこいい。すごい人だったんだなと今更ながら実感。

 と、彼の死を世界中が悼んでいるときに、下のようなゴシップ記事を見つけました。

検視結果流出!マイケルさん薄毛だった(nikkansports.com)
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20090630-512408.html
(以下一部引用)
晩年は、黒かった頭髪は薄くなっており、モモの産毛を少し多くしたような毛が生えているだけだった。周囲が心配するほど過剰摂取していたとされる薬物の副作用かもしれない。
(引用ここまで)


 50歳にもなれば髪も薄くなるでしょう。彼も老いを迎えつつあったのです。
 彼が死んだ先週金曜日の『報道ステーション』で、ゲストコメンテーターの寺島実郎が、マイケルの死について非常に的を射たコメントをしていました。前振りで、古舘伊知郎とテレビ朝日のレポーターがアメリカの衰退とマイケルの死を無理やり関連付けるようなコメントをして、私はそのでたらめな論評に辟易としていたのですが、80年代後半にニューヨークに駐在していた寺島は「ドル安が進んでアメリカの経済に陰りが見えていた頃にあって、むしろ一人気を吐いていたのが彼だった」と古舘らの論評を一蹴。そして、「マイケルの死の原因の一つは、彼が「中年の危機」を乗り越えられなかったからだ」と分析しました。「人は40、50歳になると、人生の先が見えてきて、本当にこれでいいのかと悩み出す。この「中年の危機」を乗り越える方法は2つしかない。1つは、友人やパートナーの支えを得ること。もう1つは、ギアチェンジをし、やはり自分はこの仕事で生きていくんだと再認識して前へ進んでいくこと」といった内容でした。古舘も大きく頷いていましたが、私もこの分析に感服しました。
 思うに、マイケル・ジャクソンに対するファンの期待というのは、50歳の男性に対するものとしてはあまりに過酷だったのではないか。彼の真骨頂の1つはあの極限のダンスパフォーマンスですが、年齢を重ねればどうしてもその鋭さは衰えてしまう。しかしファンは、マイケルに変わることのないパフォーマンスを求める。つまり、彼は老いることを許されなかった。そしてマイケルは遂にそのプレッシャーに負けてしまった。老いを無理に止めていた分、突然に死がやってきた、そういうことなんじゃないかと思いました。
 その彼も今は肉体から解放されて、天上で案外楽しくやっているのかもしれません。
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(2009/07/01(水) 13:48)

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